美しい白砂の道、渡名喜島の人々のちいさな積み重ね

美しい白砂の道、渡名喜島の人々のちいさな積み重ね

ちいさな積み重ねがうつくしさを保つ

渡名喜島の集落は美しい。

白砂の道に緑いっぱいのフクギの木が並び、そのすき間から赤瓦屋根の家が見える。

ある朝集落内を散歩をしていると、ほうきを持ったおじいちゃんに出逢った。

おじいちゃんはサッサッサッと道を掃きながら『こうして1日が始まるさ~』と教えてくれた。

美しいまちなみは、暮らしている人々のちいさな積み重ねによって保たれていた。

集落内の白砂の道

輝く白砂の道

渡名喜島の集落は重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。

道には真っ白な砂が敷かれており、フクギの緑や赤瓦の屋根がよく映える。

晴れた日の昼間は目がチカチカするほど輝く白砂の道。

日が暮れると道の一部はオレンジ色のフットライトが灯り、昼間とは真逆のやわらかな印象に変わる。

月明かりが強い日は白砂の道がぼうっと浮かびあがり、それも様子もまた素敵だ。

歩いているとサクッサクッといい音がして、自転車に乗っているとたまにハンドルをとられてよろける。

いろんな顔を持つ白砂の道。

朝の日課は掃きそうじ

朝の散歩

ある朝集落内を散歩していると、どこからかサッサッサッという音が聞こえた。

音のする方に向かってみるうと、掃きそうじをしているおじいちゃんの姿を見つけた。

おはようございますと挨拶すると、おじいちゃんは手を止めずに『はいおはよう~』と答えた。

「渡名喜島の白い道、とてもうつくしいですね」

『これが日課さ~』

「毎朝こうしてお掃除されてるんですか?」

『ああ。こうして1日が始まるさ~』

おじいちゃんが掃いた場所には葉っぱの1枚も落ちておらず、ほうきの跡だけが残っていた。

朝起き会

道を掃き清める

渡名喜島には朝起き会という習慣があるとおじいちゃんは教えてくれた。

毎週月・水・金曜日の朝、島の子どもたちが校庭でラジオ体操をし、その後に道の掃きそうじをする。というもの。

この朝起き会、なんと大正時代から続いているそう。

『風が強い日、特に台風のあとは落ち葉がたくさんで大変よぉ』とおじいちゃん。

美しさの裏側には、暮らす人々によるこうした努力があった。