古宇利島でもらったコトバ『星はただ見えてないだけで、変わらずそこにあるんだよ。』

古宇利島でもらったコトバ『星はただ見えてないだけで、変わらずそこにあるんだよ。』

沖縄本島の北に浮かぶ古宇利島に1泊したときのこと。

わたしはちょっと長い休みをいただき、12日間、沖縄本島とその周辺の離島を旅した。

そんな旅の11日目。

明日の今頃は空港に向かっているんだな~としんみりした気分になりながら、旅の最後の夜を過ごす古宇利島にたどりついた。

古宇利島の海と釣りをするオジー

旅の最終日前夜。

宿のチェックインを済ませたのは夕方。

気さくなオーナーさんと会話が弾みに弾み、気づいたら外はとっぷり暗闇につつまれていた。

この日の宿泊者はわたしともうひとりだけで、せっかくだからと泡盛片手に3人でゆんたく

(※「ゆんたく」とは沖縄の方言で「おしゃべりする」という意味です。)

ふだんは眠さに負けてしまい、夜更けまで飲むことはないのだが、今日は旅の最終日。

眠さはどこへ行ってしまったのだろうか。やはりすべてはココロの持ちようだ。

「屋根のぼってごらん」

会話がふと途切れたとき、オーナーさんはなにかを思い出したかのように立ち上がり、外へ出ていった。

そして、ちょっとおいでとわたしたちを呼んだ。

ガラス戸を開けると、むわっとぬるい空気につつまれて、暗闇の中からカチカチとオカヤドカリがあるく音が聞こえてきた。

「屋根、のぼってごらん。」

オーナーさんはそれだけ言い残し、ひょいひょいっと屋根へあがった。

同じルートを通ってわたしたちもよじのぼり、オーナーさんの指さす方向へ目を向けた。

、、、星だ!

あっちにも、こっちにも、元気いっぱい輝くものから、やさしく浮かぶように光っているものも。

「ここは星が見えすぎて、どれがどれだかわかりませんね。」

わたしがそう言うと、オーナーさんはこう答えた。

『星はただ見えてないだけで、変わらずそこにあるんだよ。』

この言葉にハッとして、しばらく静かな時間がながれた。

 

あるものをもっと大切にするべきなのかもしれない。探していたものは実はもうすでに目の前にあるのかもしれない。見えてるものを見ないフリしていたのかもしれない。

オーナーさんはどんな想いでこの言葉を口にしたのかまでは聞かなかったが、このときのわたしのココロは、こう受け止めていた。

古宇利島の海

翌朝の景色は、やっぱりうつくしかった。